戦争中に負傷した軍人・軍属にあって、国鉄(現在は旅客鉄道)を利用する場合、その運賃を無償とするもので、国鉄の数多い公共割引の中で、唯一国鉄の負担がなかった割引でした。
法律第百五十八号(昭三〇・八・一〇)
◎戦傷病者等の日本国有鉄道無賃乗車等に関する法律
第一条 旧軍人軍属たる戦傷病者(恩給法(大正十二年法律第四十八号)又は恩給法の一部を改正する法律(昭和二十八年法律第百五十五号)の規定による増加恩給、傷病年金又は傷病賜金を支給された又は支給されている旧軍人、旧準軍人及び旧軍属であつて現にその不具廃疾又は傷病の程度が政令で定めるところに該当するものをいう。)及び政令で定めるその介護者は、日本国有鉄道の鉄道及び連絡船に、運賃を支払うことなく乗車又は乗船することができる。
2 前項の乗車又は乗船の回数、等級、区間その他必要な事項は、政令で定める。
第二条 国は、前条の規定による取扱に伴う鉄道及び連絡船の運賃に相当する金額を負担するものとする。
2 前項の規定による負担の方法その他必要な事項は、運輸大臣が定める。
附 則
この法律は、昭和三十一年四月一日から施行する。
(大蔵・運輸・内閣総理大臣署名)
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その後、この法令は、昭和38年に改定された戦傷病者特別援護法に吸収され、第9条に、以下のように包括されていきました。
昭和三十八年法律第百六十八号
戦傷病者特別援護法
目次
省略
第二章 援護
(援護の種類)
第九条 この法律による援護は、次のとおりとする。
一 療養の給付
二 療養手当の支給
三 葬祭費の支給
四 更生医療の給付
五 補装具の支給及び修理
六 国立の保養所への収容
七 旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律(昭和六十一年法律第八十八号)第一条第一項に規定する旅客会社、旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律の一部を改正する法律(平成十三年法律第六十一号)附則第二条第一項に規定する新会社及び旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律の一部を改正する法律(平成二十七年法律第三十六号)附則第二条第一項に規定する新会社(以下「旅客会社等」という。)の鉄道及び連絡船への乗車及び乗船についての無賃取扱い
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国鉄があった時代 JNR-era
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