AIによる概略 「国鉄の財産は、単に国有財産として帳簿上の価格を維持するのではなく、インフレーションによる物価上昇を反映した時価で再評価し、鉄道事業を継続するための実質的な資本を確保すべきである」 というものです。 ***************************************************************** 鉄道財産の再評価について 壺井宗一 (1) 一般に企業の財産というときは、企業が営利目的を追求する手段として企業内部に所有している有価物の総和として理解されるものであるから、国鉄財産とは国有鉄道事業が経済原則に従つて運営されるために所有すべきあらゆる財産をゆびさすものとされよう。即ち有形、無形の固定財産、流動財産及び作業財産である運転財産、並びに投資財産等の一切のものである。併しわれわれが国鉄の財産として理解しているものは、これを狹義に解して固定財産のみを意味するのであり、これの取扱いを規程的にとらえて「鉄道財産規程」(昭和ニ十ニ年四月達一七八号)と名付けた。もとよりこれは国有財産法上の国有財産の範囲を出るものではない。従つてわたくしが表題の下にいささか述べようとするのは、此の鉄道財産規程上の財産なる意味に理解していただきたい。即ち国鉄事業において比較的長期にわたつて使用される財産であつて、いわば耐久的な生産手段であり、土地、建物、工作物、車輛、船拍及び、未竣工施設が之に当る。又運輸大臣が国有財産法の対象として管理するに足るものとして具体的に指定したもの、即ち自動車、重要な機械及び器具、且つ鉱業権、特許権その他これに準ずる無形の権利並びに株式、出資金を含むいわゆる投資財産を此の規程の対象とするのであるとなし得よう。 (2) 一般に公益事業は授下資本額が単に巨大であるばかりでなく、それは多く認備費殊に土木、及び機械の設備費にあるために、まことに巨大な固定財陸を有しているとされる。この現象は交通事業において特に顯著であるが、いま国有鉄道において見ると昭和二十二年度総資本額二百五億七千万円に対して固定財産百七億二千万円という驚くべき数字を示し、これは全財産の約五割に当ることとなる。しかるに、此の重要であるべき固定財産会計が、国鉄経理の歴史の中で最も軽視されたのは何故であろうか。これに対して、わ...
以下の記事は、昭和23年、運輸省時代の国鉄(鉄道総局)が国鉄職員向けに発行していた雑誌であり、当時の世相情勢を知る非常に重要な資料になります。 この資料では、昭和24年に設立が予定されている、新たな国有鉄道組織について、アメリカのTVA様式の運用について、語られているのですが非情に示唆に富んだ内容と言えます。 以下はAIによる要約 マッカーサー元帥の書簡を受け、日本の国鉄などの政府企業に「パブリック・コーポレーション(公社)」形態を導入する論議が高まった。本稿は、その典型とされるアメリカのTVA(テネシー川流域開発公社)の事例から、制度や政治的法制の形をそのまま模倣するのではなく、「政府の権限を持ちつつ私企業の伸縮性(柔軟性)と独創性を備える」というTVAの根本精神と自主性を日本がどのように汲み取るべきかを考察したものである。 伸縮性ある公企業 ーTVA様式の適用についてー 中屋健一 1 去る七月二十二日附のマ元帥書簡は、国鉄の如き政府企業に対してパブリック・コーボレーション形態をとるべき問題についての重大な示唆を含むものと解されている。そして直ちに考えられるのは、パブリック・コーボレーションの一つの典型としてアメリカのTVAであるとされている。TVAはアメリカにおいても一つの実験的な公企業であつて、その実験の成功にも拘らず、現在なお国内において幾多の批判の対象となつている有様であり、殊に国情を異にする日本において、この公企業形態が国鉄にふさわしいものであるかどうかは、相当考究の余地があるものと考えられる。しかし乍ら、TVAからわれわれが学びとるべきものは、何もその政治的な法制でもなければ、経営組織そのものでもない。ローズヴェルト大統領がTVAの創設に当つて議会に対する教書の中で「TVAは政府の権限を身につけ、しかも私企業の伸縮性と独創性を備えたもの」と述べたように、アメリカ自身過度の独占集中を排除し、資本主義経済の弊害を除去しつつ、あくまで資本主義経済を固守せんとしたニューディール諸政策の一環としての新しい実験の根本精神に、われわれは当然その意義を見出し、以て他山の石とする用意を持たなければならないのである。 したがつて、この短い一文においては、TVAそのものの解説は避けて、主として公企業としてのTVAのいかなる面が、わが国においても探り入れらるべきか...